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キャロル【クリスマス・女性二人旅】

本日のamazon prime watch listよりお題はこちら。

 

キャロル

キャロル(字幕版)

キャロル(字幕版)

 

ムーンライトつながりでお勧め上がってきた中から、

こちらは女性同士の恋愛について描いた作品でございます。

あれ?もしかしてケイト・ブランシェットつながり?

 


 

きれいだからしょーがない・好きなんだからしょーがない

 

はー。。。女性って美しいですね。。。

なんかもう溜息しか出ないっす。

 

性別だけで言えば自分だってそのはずなんだけど、で思い出した、

ちょうどリバーダンスが日本で興行を行った頃でしょうか、

テレビでチケットのCM見ていた母がぽつりと

 

「豚だ。。。私達なんて豚だな。。。」

 

って言ってたなあ。 

同じだと思う方が間違い。

 


 

自分探し中の若い女子と
離婚問題を抱える中年女性。

性別のみならず、この二人の年齢、環境のギャップもメッセージの一つなのかもしれませんね。

 

惹かれあう二人を作中で表現していくのに、多くは共通点を確認したり
気持ちの動いた理由や場面を繰り返したり、という手法はテンプレだと思うのですが、
こちらの作品、二人の出会いから物語は必要以上を語らず、静かに進んでいきます。

 

自分のような凡人は少し物足りないなと。恋に落ちる必然のような物をどうしても求めてしまうのですが
「人が人に惹かれるって、そういう事じゃないでしょう」と逆に諭されているかのようにも感じてしまったり。


大人なキャロルが、最初から最後までかっこいいです。
「(娘の)親権は求めない。ただ、会わせてほしい」
と言い切ったシーンは、悲しいけど、やはり美しかったなあ。


彼女は言訳をする事も、強引に誰かを変えようとする事もなく
いつも静かに、現実を、自身のあり方を受け止めています。


作中には「同性愛を認めない世の中」と人物たちが争うような場面はほぼないし
彼女たちが自分達の「違い」その物について思い悩むシーンもありません。


この感情は、今も昔も、そこにある、「普通」の事なんですよね。


「闘う」性的マイノリティを目にする事が多くなってきて、
また個性に名前をつけて分類する事に、当人達もが必死になっているように感じる昨今

「ただあなたが好き」

をもっと素直に、大事にしたいなあと感じた次第。。。

 


こんな人におススメ

 

美しい恋愛がしたい!

 

もし二の足踏んでる恋があるなら、背中を押してくれるかも。
1950年代のニューヨークの、日常的なクリスマスの雰囲気も素敵ですよー。 

監督:トッド・ヘインズ

出演:ケイト・ブランシェット, ルーニー・マーラ, カイル・チャンドラー 

2016年/1時間58分